beach wave

    2010年のハワイ不動産市場を振り返って(2011年初頭時点での記述です)

    世界経済は局地的に一時的な危機が危ぶまれましたが、国々の緊密な連携で乗り切ってきた一年でした。 アメリカ経済においては、大きな懸念材料を払拭するまでには至りませんでしたが、未曾有の金融危機の 余韻が遠のいて、オバマ政権の手腕が2010年をつつがなく終始させたと言ってもいいと思います。私個人と しては、オバマ大統領は過去に例を見ない優秀な大統領だと思っています。総国民保険制度の 導入を試み、共和党に骨抜きにされても意欲を失わずに戦っている印象があります。また、 聡明で記者からの質問にも自分の言葉で答え、メモを読む日本の首相とは比較にはなりません。
    オバマ大統領は2010年前半の住宅政策では、減税措置をとり、はじめての不動産購入者への優遇を打ち出したのも 不動産市場の回復が最大の課題であると深く理解していたからでしょう。おかげで、不動産市場を 持ちこたえるだけでなく、ハワイに至っては価格水準を維持し、さらには多くの新ビル建設計画がハワイの 不動産市場の価値を強く裏付ける結果となっています。

    考えてみればアメリカには、軍事産業やIT産業、宇宙事業など最先端の産業は ありますが、一般の労働者が携わることのできる産業は多くありません。建設などを 含めた不動産関連のみがアメリカの地場産業といった感があります。サービス業や金融は盛んでしたが、金融は 落ち込みから這い上がるところにあり、小売以外のサービス業、たとえば電話対応を 海外に委ねるといったことが当たり前になってきています。
    大手のIT関連会社へ電話をしますと、 オペレーターは、ニューヨークの天候を語って、あたかもニューヨークから 対話しているようですが、
    「本当はどこで電話を受けているの?」
    とたずねると正直に
    「インド」
    と答えます。アメリカ人の英語の発音をマスターしているので、
    「アメリカには来たことがあるの?」
    「どこで勉強したの?」
    など、個人的なことも聞いてみるのはけっこう楽しいものです。
    電話対応だけですから、どこの国でも可能ですが、日本人には、なかなか できない芸当です。ですが、2010年には社内の業務会話は全て英語という会社が日本にもいくつか 登場してきたことは喜ばしいことです。 これに関する一部政治家の異論は的を得ておらず、先月のマーケット情報に記載しましたが、 通訳を通さずに話すこと、契約の英語を理解することの重要さは、日本人が世界で 対等にビジネスできる唯一の道だと思います。

    また、家族の絆の大切さが唱えられて 久しいのですが、アメリカの英語のエッセンスを取り入れることが解決策のひとつになるかもしれません。 父親の権威が失墜したころから家庭内の秩序も崩れ、利己主義、物質主義が蔓延り、 相手の成長を望むがゆえに出た言葉も憎まれ口をたたいたように聞こえ、言葉にせずに 愛情を伝えるのは難しくなったと思います。 英語では、最後にアイラブユーやプラウドオブユー(君を誇りに思っている)と声をかけるのは 決まり文句のようでもあります。また、夫婦の間でも頻繁に相手を気遣う表現をよくします。
    「全てうまくいっている?」
    「手助けしようか?」
    など、手伝う気持ちが無くても声をかけます。久しぶりに会えば友人同士でもハグをする、 他人同士でも
    「元気?」「よい週末を」
    と、レジの人と店先でも、エレベーターの中で一緒になった見知らぬ人にも声をかけます。 この回数が重なって、顔見知りとなり、挨拶をかわす間柄になって友人となります。日本では近所の人と、 知り合うきっかけもなかなかないと推察しますが、このようにして、アメリカでは、ひとりひとりが コミュニティーの一員となっていくのです。英語によってそのようなアメリカ文化も学んでいただき、 豊かな心が育つ、若い人たちの希望の持てる日本となることを願っています。

    SANADAインタ-ナショナル不動産売買
    プラスセブン不動産            
    代表取締役社長 : 真田俊彦      



  1400 kapiolani Blvd B-43
   tel 808-957-0080
   cell 808-225-5047
   fax 808-955-2182

   hawaii@plus7corp.com