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ハワイ不動産マ-ケット情報 2010年6月

世界経済の二番底を探る動きがあり、ハワイ不動産市場は、様子見に傾いているのかもしれません。 ギリシャの債務危機から当方が思い浮かぶのは、ユーロ圏や財政支援といった難しいことではなく、 ギリシャの痩せた土地です。緑がまばらな山や平原、踏みしめる白い土は 小石と砂が混ざって乾燥し、太古の繁栄を不思議に思った記憶があります。 ハワイと同様に主な産業の観光業が傾けば打撃は大きく、債務危機の解決は難しいかもしれません。
 さて、ハワイ不動産市場は、新たな物件が増えず、また、抵当流れになる前のショートセールの 物件についても低層階や借地権つきなどの物件が多く、価格的にも魅力的な売り物件が増えていません。 売買手続き上のエスクローにはいっている物件も少なく、市場には活気は見られません。 ただ、そのような中でイリカイの売買は活発で、昨年のトラブルを抱えた時期に売却をあきらめた 売り手が売りに出したり、1ベッドルームとしては高い維持費(固定資産税とビル管理費の合計$900) とローンを抱え、返済が困難になったショートセールの物件が頻繁にでるようになりました。 イリカイは、2棟があり、現在、ヨットハーバー側のビルは、全面的な改装が行われており、 ワイキキエディションという名前で新たに生まれ変わる準備がすすんでいます。 ワイキキの玄関口も新しくなっていきます。 もう1つ、ワイキキの西にあるアルューアのコンドミニアムが、完成間近です。付近の道路や歩道も整備され、 数週間前に工事のフェンスが取り除かれて、美しい姿を現したときには、人々は喝采を送りました。 ただ、デザインされた緑と開放的な面立ちが、周辺の時代遅れの景観や閉鎖的な暗さを浮き立たせて いますので、周辺もさらに細部にわたって変化していかなくてはならないと思います。
また、そのような兆しが、あります。 新たなビルの建設計画だけでなく、ワイキキでは眠っていた土地や、広い店舗物件がコンドミニアム 用地として売りに出されています。それらは、住人が知らないうちに売買され、ある日突然、目の前の土地の建設計画の手紙が 届くといったことで知らされるかもしれません。新たなビルやコンドミニアムが生まれることが、 ワイキキの価値を生かすことになりますが、残念なことに、それに伴って貴重なながめが失われるということにもなります。 用地の限られたワイキキでは、仕方がないのかもしれません。

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代表取締役社長 : 真田俊彦      



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