売り手が、高値でもまだ十分売れるという、「幻想」を抱く原因の多くは、現在のマーケットに対する不動産業者
自身の利益優先や 認識不足の誘導によるところが、多々あると思います。
売買の実行は、最終的にはお客様の判断ですので、判断材料に有効で、信頼するに
足る資料や 数字の提示を 求めましょう。
さて、最近の市場の動きですが、7月から9月までの3ヶ月間、昨年同時期に
比較しますと ワイキキのコンドミニアムは、45%減の売買契約数となっています。売買
契約される数が半減していると同時に、売り物件は多くなる傾向で、
当然のことながら市場にでている日数も以前より、 さらに長くなっています。
アメリカ本土の不動産市場が、スローダウンしている現状からみて、ハワイのマーケットの今後も 緩やかな
下降トレンドに入るのは間違いないでしょう。よって、売り手は価格設定、買い手は適正価格物件の見極めに
より慎重なることが肝要です。同時に適確なアドバイスを与えられる 不動産業者の選定が重要な要素です。
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冬のハイシ-ズンは、売れ行き好調な時期ですので、高値での売り時期を逸した売り手にとっても好機です。
ただし、思い切った価格調整が必要です。
日本の団塊世代の退職開始は、来年2007年からですが、通常のサラリ-マン退職者は、
守りにはいる傾向が強く、投資家に成りえるのは今が最も収入の多い年代
で、将来に向けての資金を増やせる環境にいる人々だと、当方は認識しております。
一方、アメリカのベビ-ブ-マ-世代、リタイヤ組み700万人のセカンドハウスとして
のハワイは、まだまだ人気がありますが、アメリカ本土の不動産状況を肌で感じている
彼らが高値物件を選択するとは考えにくく、リ-ズナブルな物件のみを検討対象
とし、目当ての売り物件が無い場合は、じっくり待つという事もあるでしょう。
潜在的な買い手が多く存在しているのは、ハワイ不動産の魅力を反映していますが、
アメリカも日本の投資家も 市場を注意深く観察するシビアな買い手が多くなって
きています。買い手は気に入った物件を見つけても買い急ぐ必要は無く、
オファ-(買い注文)を入れて、売り手の反応が固い場合は、この価格で
しか購入しないという意思を表明したり、ハイシ-ズンと言えども強気の購入方法を 取れる時期だと思います。
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