ハワイ不動産マ-ケット情報 2011年3月

この度の東日本太平洋沖地震により被害を受けられた皆様へ 心よりお見舞い申し上げますと共に、皆様のご無事と被害地区の 早い復興をお祈りしております。
ハワイにご滞在の皆様、ロングステイや賃貸で、これからハワイへ いらっしゃるお客様、渡航の際のご都合や緊急事態によるご変更など、 お気軽にご相談ください。
中東の騒乱によって、ハワイ不動産市場が今後どうなるのかを予想してみましょう。
石油に燃料を頼る国はどの国も同様に原油高になれば物価が上昇します。 ハワイは特に日用雑貨や食料品の多くが島の外から輸送費をかけて運ばれますので、 原油が高騰しますと、如実に物価に反映します。地元のニュースでは 既に物価上昇を予想して報道しています。これらの報道によって人々が、 物価上昇を認識し、精神的な圧迫を感じますと、景気は確実に悪くなります。 私は、景気とは結局は人の財布の紐が硬いか、そうでないかということだと 思っていますので、貴方や周りの人が倹約しようとしますと、 景気はさらに悪くなるのです。不動産もしかりです。 景気がよくない中での物価上昇は単に一般庶民を苦しめるだけで、 不動産どころではなくなり、不動産の買い手が少なくなる傾向です。 また、インフレ懸念で金利が上昇すればローン返済にも響き、 不動産所有者は売却を検討したりします。もし、そのような売り物件が増えれば不動産価格は 下降を余儀なくされますが、ワイキキの高額物件は一般庶民程度以上の 人々が所有していることを考慮すれば、それらの価格は横ばい 程度に留まるかもしれません。
インフレになれば不動産価格は、通常は上昇しますが、順調な経済成長や好景気 であるという条件がつきます。今回はこの条件には該当 しませんので、物価上昇中に不動産価格は上昇しません。 また、航空燃料価格の上昇から、航空券も高くなり、先の物価上昇による滞在費上昇 で、観光客も減少します。観光産業が大きく落ちこむという響きは、まだありませんが、 原油高騰が続けば、ハワイの景気だけでなく世界経済全体が悪化に向かい、 不動産市場にも影響がでるかもしれません。
　見通しのいい予想ではありませんが、このような中で明るいニュースがひとつありました。 ハワイの永年の夢であった鉄道建設がほぼ確定しました。出発地点はカポレイの 全長３２キロメートル（２０マイル）です。通過地点はおおむね決定されており、 空港経由のアラモアナまでとなっています。 最終地点はワイキキには届きませんが、 遠い将来には、ワイキキを通ってハワイカイまで伸びるかもしれません。
先の話ですが、新たな大きな一歩です。 過去、「島の西に一大都市建設を」と長く連呼されてきました。 少しずつではありますが、 ホテルやタイムシェアなどが現れましたが、 リゾートと言うには何か物足りないイメージがありました。 リゾートとは、ゆったりくつろいで時間を過ごすだけではなく、 楽しみが多くなければ なりません。そうでなければ、刺激の多い都会の人々に飽きられてしまいます。 たとえばゴルフ場が充実していても家族全員がゴルフだけを毎日楽しむ家族旅行は 多くありません。 ラスベガスのように多種多様な娯楽を提供してこそ、 リゾートと言えると思います。 そのためには、 娯楽施設や大きなショッピングモールなどが建設され、 物流や人の流れを確保するためには、 鉄道が大きな役割を果たすでしょう。
現在東海大学のハワイ校、カピオラニ通りにあるビルが売りに出されています。カポレイの キャンパス にまとめられるのだそうです。鉄道建設を見越してかは定かではありませんが、 このように学校や企業が 引っ越してくることによっても都市やリゾートは大きく、そして 活気溢れるものとなります。ハワイ州は、 カポレイをオアフ島第二の都市、または、ホノルル市以上の 大都市にしようと計画しています。 これまでは、不動産を購入するなら、 ダウンタウンからワイキキの東、ハワイカイからカイルア あたりまでと言ってきましたが、鉄道の延びた 地域を確信を以って勧める日も近いと思います。 名実ともに新たなリゾートが誕生するでしょう。